Tu o i sug ol Celestara...
(これはセレスターラの昔話…)
天を統べる天国(くに)で星を憂う少女
白く透き通る蕾を食む影
花の色はやがて他へ移りゆくの
心に秘めた想い 風に乗せて問う
そんな脆い言の葉にも
真実(せかい)は宿るのでしょうか?
詩の中に隠れていた
遠い日の貴方の声が響く
満たされた器(グラス)の毒を覗き込む月のよう
呑み込めば奪われていく光は儚くて
愛したい…愛したくない…天秤は揺れたまま
懐かしい日溜まりは もう誰も訪れずに
Hil sein sil sup sef nak ield.
(彼は一瞬で恋に落ちた)
Sil o hil ol stelia, sefila.
(彼女は彼の星であり、輝きだった)
Dos, Hil o quart.
(しかし、まだ彼は幼かった)
Yun, Hil vix sil thia mir.
(だから、彼はいつか彼女の願いを叶える約束をした)
Tu o i nak ol sef, Lip-Aura.
(リプアラの咲く、日溜まりの中で)
天を通り過ぎる星を捨てた翼
昏い瞳から覗いていた陰
もしも その記憶を全て消したいなら
息を止めてしまえば容易いことだと
こんな狡い取引(やくそく)にも
幻想(せかい)は優しいでしょうか?
檻の中で笑いながら
最期まで貴方は嘘をついた
I neej o wa oula, I sef o sefila, Lag-Quara.
(刻が過ぎ、月の満ちるこの世界で)
Hil warr,
(彼は云った)
砕け散る鏡の部屋に映り込む刻の果て
願うほど失っていく女神の悪戯よ
囁けぬ愛の代わりに花片を手放して
永遠に私は誓う…何も求めないと
“Lip-Aura o aura, rin ar rin ar thia.”
(――リプアラとは人に幻想を見せる魔花)
“Sil dix”Ar xisa Ir“sefil.”
(――己を忘れろという彼女の願いも)
“Ir os nen juda gig sein sil,”
(――愛しているという想いも)
“Ir nen zel vin dir. thia ol Lip-Aura.”
(――決して罪ではなく、リプアラの幻想にすぎないのだと)
Hil seina o eclef.
(やがて、愛は終わりを迎える)
Hil dix ecla, seina o zai.
(彼は愛を抱えたままの死を望んだ)
Tu o sinal ol seina.
(それが本当の愛だと信じていたから)
優しさを溶かした夜の朧げな月は欠け
一瞬で奪われていく貴方の面影を
忘れたい…忘れたくない…亡骸は濡れたまま
懐かしい日溜まりに咲く花に口づけても
罪は償えない
Dos, Sil nen zel hil seina.
(けれど、彼女は彼が愛だと云った全てを否定した)
His zai ieldan,
(彼は檻に囚われている)
Tu o i nak ol sef, rin zai sug ol sil...
(彼女のいた、日溜まりの中に…)
- 专辑:捻子巻く月 前奏曲 ~日溜まりの檻~
- 歌手:霜月はるか
- 歌曲:憂い星~Seina ol ieldan~