しのぶの乱れ限り知られず 雪月花の時 君を憶(おも)う 捕われた視線が外せない 妖艶な姿で 扇子片手に 篭の中の鳥はいついつ出会う? 人を寝沈め 満月の夜に 「逢えなくて退屈な長雨の夜は 物思いにあふれ」 涙の河は袖ばかりぬれて 逢う方法もありません」 おもひつゝぬればや 人のみえつらん ゆめとしりせばさめざらましを 君やこし我やゆきけむ おもほえず 夢かうつつか寝てか覚めてか 行きはよいよい帰りはこわい 通りゃんせ 通りゃんせ もう戻れぬ 咲き乱れて 「浅いからこそ袖は濡れるのでしょう 涙の河