ねぇそこを離れないで はぐれるからそこを動かないでいて 六時ちょうどに迎えに行くよ あの映画のように 心と夢のあわいに滑り込み いま二人は小さいな身体を脱ぎすてて 海に身を投げだ生まれ変わるのだと 名前を叫び呼び合う場面 ねぇそれは心じゃないんだよ ただの役割なんだよ それは僕がしたことじゃない されたことでもない 水の中で目を開けた時に見える あの光の粒と泡のグラデーションが 僕を満たしたらサナトリウムを出よう ここじゃ息がつまるだけ 僕らは 確実な断絶が破られて防壁は樹海に滴る ひどい音 も