薄紅色の桃の花の下 そっと握り合った手の 温かい温もりは 春の陽だまりにも似て 君の頬にもふりそそぐ 花びらに目を細めて 『これは春の贈り物』と 僕を見つめ返したね その瞳の向こう(春 うらら) 僕の背中越しに(春 蜻蛉) 君の髪を撫でる(春 燦々) そして季節は巡る 僕らの繋いだ手を離すものは 何もない 二人そして時を重ね 笑顔で会えた今日という日を また 精一杯 歩いてゆこう 僕たちを置き去りで過ぎる 過去は走る 風のように でも 積み重ねた記憶を 消し去ることはできない 君の頬にかかる髪を