季節を逸れ一人 彷徨ふ雨に くるり風は 無慈悲に刻(とき)を止めて あの空の高さ その遠き意味を 教へるかのやうに 無樣に搖れる水面(みなも).馴染まぬ影を 消し去って また陽は正しく昇る 今 過去を 傷を 幾重 織り重ね 明日 夢見て 舞ふ 土塊に塗れ 綻びた腕を ただ もう一度 ただ 無理矢理に 繋いで あなたの横顏に 綺麗な花は 手向(たむ)けられなくとも 朽(く)ち逝く その時に 何處(どこ)までも 深く 赤く染められた あなたを想ふたび こころ 満たされて咲く 暗闇に消え 二人 すれ違