さあ銘銘集え盛名携えて 深淵へ進め典例夜気裂いて 陰成す晦(つごもり)の月 幻浮かぶ森厳の祭 牛の子を一つ二つ 数えて満つる裏側で 泣いているのは誰だろか 帰り来ぬ兎を待ち 連れてゆかれるあの子とは 終ぞ知らずに御別れ さあ銘銘集え盛名携えて 深淵へ進め典例夜気裂いて よいよい弾んだ蟋蟀さん やいやい巡って遠回り さんざん手薬煉引きまして ついつい今頃なくなった てんでんばらばら逆さまに ないない宿りで屯した しゃんしゃん鳴らした鈴飾り せいぜい夜陰に消えるだけ ようよう閉じます表門 やれやれ皆