嘉義丸のうた - 朝崎郁恵 詞:朝崎辰恕 曲:朝崎辰恕 散りゆく花はまた咲くに ときと時節が来るならば 死に逝く人は帰り来ず 浮き世のうちが花なのよ 戦さ戦さの明け暮れに 戦火逃れてふるさとへ 帰りを急ぐ親子連れ 嘉義丸たよりに船の旅 五月の廿日に大阪を 親子笑顔で船出して 屋久島みなとに入るまでは 雨風もなく波もなく 屋久島みなとをあとにして 二十六日十時半 大島岬も目について 宝の島の沖合で ああ憎らしや憎らしや 敵の戦艦魚雷艇 打ち出す魚雷の一弾が 嘉義丸船尾に突き当たる 親は子を呼び子は