ふと彷徨う 騒がしき様を横目に 誰も知らぬ 存ぜぬままに 飽き果てた 取るに足りない一滴 醒めぬ酔いの中で笑う 夢を仄かに思えば 知らず知らずの内にも歩み求める足 萃えや萃え嘗ての日をもう一度 駆け出した勢いは流行り病のよう 戯けてお出合い候え 望むは人の波よ 山風香る 寒を含んで 月は東に 日は西に 盃.頭.空となり 誰が唸る一節 三味の音に囃子 深く染み入り 負けじと張り上げる大音声 先の露など粋に非ず 侘しさと呑み乾す 抑えられぬ 浅ましき我が心根に 当て所無くして 張りついた笑みも 欲し