時の流れとは.無情なものだ. 季節は巡り.また.この季節がやってきた. 澄んだ空気--白い吐息--悴む指先-- この季節が来る度に.君の事を思い出す. 時折見せてくれた.優しい笑顔. それが見られないと思うと.狂おしい気持ちになる. 触れることも.話すことも今はできない. あの.暖かかった日々は何処に行ってしまったのだろうか. 愛-- それは.時に美しく.時に人を狂わせる. 君と過ごした.幾つもの夜. 瞼を閉じれば.色褪せない思い出が.今も鮮明に蘇る. 然し.あの頃の君は.もう此処には居ない.